車両系建設機械(整地等)運転技能講習の費用と取り方:自分は何時間で、いくらかかるか

この記事には広告を含みます。広告のリンクには「広告」と書いています。

屋外の教習コースで油圧ショベルに乗り掘削練習を行う受講者

資格の範囲そのものが知りたい人は、車両系建設機械の資格は何種類?を先に読むと、この記事の話が分かりやすくなります。

自分は何時間のコースか

時間の区分は、車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習規程(昭和47年労働省告示第112号)で決まっています。全部受けると38時間で、内訳は次のとおりです。

区分 科目 時間
学科 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 4時間
学科 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識 5時間
学科 運転に必要な一般的事項に関する知識 3時間
学科 関係法令 1時間
実技 走行の操作 20時間
実技 作業のための装置の操作 5時間

第3条の免除で、この表から科目が抜けます。講習所の案内にある「18時間」「14時間」は、引き算の結果です。

残る時間 免除される科目 受けられる人
18時間 走行の操作 下の「運転の業務」を6か月以上した人
14時間 走行の知識+走行の操作 大型特殊免許がある人、不整地運搬車運転技能講習の修了者、普通・準中型・中型・大型の免許(第二種を含む)があり「運転の業務」を3か月以上した人
34時間 走行の知識 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習の修了者
10時間 走行の知識+一般的事項+関係法令+走行の操作 建設機械施工管理技術検定のうち、規程で決められた種別の合格者
6時間 第4条の特例(時間を短くした4科目) 車両系建設機械(解体用)運転技能講習の修了者など

「運転の業務」は、条文では次のものを指します。

  • 機体重量3トン未満の整地・運搬・積込み用、掘削用、解体用の機械の運転(安衛則第36条第9号)
  • 最大積載量1トン未満の不整地運搬車の運転(同第5号の3)
  • 3トン以上の機械、1トン以上の不整地運搬車の運転

基礎工事用の3トン未満は、この条文には入っていません。講習所の案内には「特別教育を修了したあと」と書かれていることが多く、経験の証明に事業主の証明書を求めるところもあります(コマツ教習所 東京センタは、特別教育の修了証の写しと事業主の経験証明書を案内)。

普通免許だけでは短くならない

ここはよく勘違いされます。自動車免許で短くなるのは、運転の業務の3か月とセットになったときだけです。普通免許だけの人は、未経験なら38時間です。

一方で、大型特殊免許は経験がなくても単独で14時間になります。

料金:確認できた241か所の集計

全国の労働局の登録教習機関一覧にある講習所のうち、一般の人が受けられるのは292か所です。その公式サイトを2026年10月に確かめ、料金が分かったのは241か所でした。額は税込で、税の表記がない講習所は載っている額のままです。会員料金がある講習所は一般の料金です。テキスト代込みと確認できたのは、38時間が167か所中151か所、18時間が97か所中88か所、14時間が236か所中214か所です。残りは、テキスト代込みか確認できなかった講習所と、テキスト代が別の講習所です。

区分 日数の目安 料金が分かった講習所 いちばん安い 真ん中の値 いちばん高い
38時間 5〜6日 167か所 51,800円 106,040円 148,500円
18時間 3日 97か所 33,000円 52,030円 83,050円
14時間 2〜3日 236か所 29,800円 45,100円 67,000円

いちばん安い額は、テキスト代込みか確認できていないものを含みます(18時間の33,000円)。38時間と14時間の差は、真ん中の値で約6万1千円です。料金は年度で変わるので、申し込む前に講習所の公式サイトで確かめてください。

全国で38時間の受講料が安い講習所

受講の条件がなく、テキスト代込みの額が分かる講習所から並べました。

都道府県ごとの料金

講習所の数と、38時間の最安・真ん中の値、14時間の真ん中の値です。ページを公開している都道府県は、名前を押すと講習所ごとの料金を見られます。

都道府県講習所はじめて受ける人(38時間)の最安38時間の真ん中の値14時間の真ん中の値
北海道25か所105,000円111,000円46,000円
青森県9か所99,000円99,000円38,800円
岩手県14か所76,000円82,632円39,710円
宮城県10か所99,990円115,000円47,000円
秋田県9か所80,300円82,720円40,645円
山形県4か所——41,338円
福島県12か所91,000円95,260円42,150円
茨城県5か所104,000円110,000円47,000円
栃木県10か所96,600円103,000円45,000円
群馬県4か所99,000円109,000円47,000円
埼玉県9か所101,200円115,000円50,000円
千葉県9か所99,990円107,800円44,000円
東京都5か所117,000円117,000円48,000円
神奈川県4か所106,000円109,000円47,000円
新潟県10か所100,000円110,000円46,800円
富山県6か所107,690円115,500円39,710円
石川県4か所91,960円110,000円49,750円
福井県3か所———
山梨県2か所110,000円111,073円47,673円
長野県5か所79,200円83,490円37,840円
岐阜県5か所92,145円105,000円45,000円
静岡県9か所101,000円108,000円49,250円
愛知県9か所98,000円107,000円49,000円
三重県7か所83,430円86,000円42,715円
滋賀県2か所110,000円110,000円46,200円
京都府5か所115,000円131,750円52,000円
大阪府7か所90,000円117,500円51,000円
兵庫県7か所102,000円109,250円44,400円
奈良県3か所90,000円107,000円47,000円
和歌山県3か所106,700円110,350円52,000円
鳥取県4か所77,000円81,895円42,928円
島根県4か所77,000円79,350円36,700円
岡山県5か所95,370円108,055円44,770円
広島県7か所105,010円109,505円49,000円
山口県3か所98,230円98,230円45,000円
徳島県3か所110,000円110,000円42,000円
香川県2か所120,000円120,000円48,573円
愛媛県3か所112,000円116,000円48,000円
高知県4か所112,200円112,200円40,425円
福岡県8か所88,000円96,500円48,425円
佐賀県3か所97,405円97,703円47,723円
長崎県2か所98,000円98,000円40,463円
熊本県7か所65,714円98,000円46,000円
大分県5か所96,930円97,465円50,930円
宮崎県5か所89,430円98,000円43,230円
鹿児島県6か所83,930円95,500円44,065円
沖縄県5か所51,800円51,850円29,900円

「—」は、その区分の料金を公式サイトで確かめられなかったものです。

申し込みから修了までの流れ

  1. 機械と資格を確かめる:求人や現場の指示で、機体重量と機械の種類を見る
  2. 時間区分を決める:上の表で確かめる。経験で短くする人は、証明の書類を講習所に聞く
  3. 講習所を選ぶ:講習と料金で近くの講習所を比べる。屋外の実技コースまで通えるかも見る
  4. 申し込む:受講料の払い方と、会社負担なら会社名での申し込みかを確かめる
  5. 学科を受ける:規程の科目どおりに進み、学科試験がある
  6. 実技を受ける:走行と作業の操作を習い、実技試験がある
  7. 修了証を受け取る:学科と実技の両方に合格すると交付される

修了試験は規程第5条で学科と実技の2つと決まっています。試験の準備は学科試験の4科目と実技講習の内容にまとめました。

年齢の条件

18歳未満の人を「動力により駆動される土木建築用機械」の運転の業務に就かせることは、年少者労働基準規則第8条第12号で禁じられています。受講の受付は講習所で違います。キャタピラー教習所は通常18歳以上と案内し、コベルコ教習所は18歳未満の人に同意書を求めています。年齢の上限はキャタピラー教習所の案内では「ありません」です。

費用を抑える順番

費用がいちばん大きく下がるのは、時間区分を短くすることです。

  1. 勤め先に3トン未満の機械があるなら、経験を積んでから受ける:特別教育のあと運転の業務を3か月積めば、自動車免許のある人は14時間です。くわしくは3トン未満の特別教育との違いに書きました。
  2. 会社に負担してもらえるか聞く:建設業の中小企業には受講料を助成する国の制度があります。個人では申請できません。
  3. 指定講座を選ぶ:自分で払う人は、教育訓練給付金の指定講座なら受講料の20%(上限10万円)が戻ります。厚生労働省の資料では、2026年4月1日時点の「車両系建設機械運転技能講習」の欄が一般71講座、特定一般1講座です。大型特殊免許などとのセットの講座は、この数とは別に見つかることがあるので、講座検索で確かめてください。
  4. 近県まで比べる:同じ県でも料金の幅があり、県境をまたぐと安くなることがあります。

まとめ

  • はじめての人は38時間・真ん中の値106,040円。普通免許だけでは短くならない
  • 運転の業務6か月で18時間、大型特殊免許か自動車免許+業務3か月で14時間
  • 経験で短くする人は、証明の書類を先に講習所へ聞く
  • 18歳未満は土木建築用機械の運転の業務に就けない
  • 近くの講習所は講習と料金から探せる

よくある質問

車両系建設機械の講習はいくらかかりますか?
はじめての人の38時間コースは、料金が分かった全国167か所の真ん中の値が106,040円です。18時間は52,030円、14時間は45,100円でした(2026年10月に各講習所の公式サイトで確認)。額は税の表記がない講習所を除いて税込で、テキスト代込みと確認できたのは、38時間の167か所中151か所です。
普通免許があると講習は短くなりますか?
普通免許だけでは短くなりません。普通免許があって、機体重量3トン未満の機械などの運転の業務を3か月以上した人は14時間です。大型特殊免許があれば、経験がなくても14時間になります。
受講に年齢の条件はありますか?
18歳未満の人を土木建築用機械の運転の業務に就かせることは、年少者労働基準規則第8条で禁じられています。講習の受付は講習所ごとに違い、キャタピラー教習所は通常18歳以上と案内し、コベルコ教習所は18歳未満に同意書を求めています。
土日だけで取れますか?
一般の人が受けられる全国292か所のうち140か所が土日を含む日程を公式サイトに載せていました。ただし38時間は5〜6日あるので、土日だけでなく平日にまたがる回が多くなります。