車両系建設機械の資格は何種類?機械の種類と機体重量で決まる見分け方

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造成現場で土をすくうバックホウと作業者

求人に「車両系建設機械」とだけ書かれていると、どの講習のことか分かりません。この言葉は法令の中では、労働安全衛生法施行令別表第七の機械のうち、動力で不特定の場所に自走できるものを指します。そこに6つのグループがあり、資格が分かれます。

機械と資格の一覧

別表第七 主な機械(法令の名前) 機体重量3トン以上 3トン未満
第一号 整地・運搬・積込み用 ブル・ドーザー、モーター・グレーダー、トラクター・ショベル、ずり積機、スクレーパー、スクレープ・ドーザー 整地等の技能講習 特別教育
第二号 掘削用 パワー・ショベル、ドラグ・ショベル、ドラグライン、クラムシェル、バケット掘削機、トレンチャー 整地等の技能講習 特別教育
第三号 基礎工事用 くい打機、くい抜機、アース・ドリル、リバース・サーキュレーション・ドリル、せん孔機(チュービングマシンを有するものに限る)、アース・オーガー、ペーパー・ドレーン・マシン 基礎工事用の技能講習 特別教育
第四号 締固め用 ローラー 特別教育 特別教育
第五号 コンクリート打設用 コンクリートポンプ車 作業装置の操作に特別教育 同左
第六号 解体用 ブレーカ、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機 解体用の技能講習 特別教育

根拠は施行令第20条第12号、労働安全衛生規則第36条第9号・第10号・第10号の2、第151条の175です。第一号と第二号は別のグループですが、講習は1つにまとまっていて、これが講習所の案内で「整地等」と書かれるものです。

この「整地等」の修了者は、令和6年度に51,222人でした(厚生労働省「安全関係技能講習等修了者数」)。同じ年度の解体用は21,907人、基礎工事用は1,316人です。

現場の呼び名との対応

3トンは何の重さか

境目になるのは「機体重量」です。厚生労働省の技能講習補助教材の1.2節では、作業装置を除いた、燃料・油・水の入っていない乾燥状態の質量と説明しています。作業装置をつけて燃料を入れた重さは「機械重量」で、別の言葉です。

カタログの運転質量だけを見て判断すると、数字が境目の近くのときに迷います。車両系建設機械構造規格第15条で、機体重量は運転者の見やすい位置に表示するか、書類を備えることになっています。銘板か書類で確かめてください。

3トンちょうどは「3トン以上」に入ります。

別の資格になる、まぎらわしい機械

車両系建設機械に見えても、法令では別の区分の機械があります。

機械 境目 技能講習の名前 根拠
ショベルローダー、フォークローダー 最大荷重1トン以上 ショベルローダー等運転技能講習 施行令第20条第13号
不整地運搬車 最大積載量1トン以上 不整地運搬車運転技能講習 施行令第20条第14号

つまり、見た目が似ていても、法令上の機械の名前で資格が変わります。どちらに当たるかは、機械の取扱説明書や販売会社の資料で確かめます。

道路を走るのは別の話

施行令第20条第12号は「道路上を走行させる運転を除く」と書いています。技能講習の修了証は工事現場などでの運転の資格で、公道を走る免許ではありません。ホイールローダーやモーター・グレーダーで公道を走るなら、機械の大きさや速度に応じた運転免許が別に必要です。

反対に、免許があっても修了証の代わりにはなりません。キャタピラー教習所も、機械の操作にはそれぞれの資格を別に取ると案内しています。

どれを取るか

  • 土木・造成・建築の現場で働く:まず整地等。多くの機械がこの講習に入る
  • 解体の現場で働く:整地等を修了すると、解体用は規程第4条の特例で5時間になる(鉄骨切断機なども平成25年7月1日以後の講習なら対象)
  • くい打ちの現場で働く:基礎工事用。整地等の修了者は短くなる
  • 小さな機械だけを使う:特別教育。あとで整地等の講習が短くなる道もある

費用の比較は車両系建設機械(整地等)の費用と取り方にまとめています。

まとめ

  • 3トン以上の技能講習は整地等・解体用・基礎工事用の3つ。3トン未満は特別教育
  • ユンボはドラグ・ショベル、ホイールローダーはトラクター・ショベルで、どちらも整地等
  • 境目は機体重量。銘板か書類で確かめる
  • ローラーは重さによらず特別教育。ショベルローダーと不整地運搬車は別の技能講習
  • 道路の走行は運転免許の話で、修了証には含まれない

よくある質問

車両系建設機械の資格は何種類ありますか?
機体重量3トン以上の運転に必要な技能講習は、整地・運搬・積込み用及び掘削用、解体用、基礎工事用の3つです。3トン未満は特別教育です(施行令第20条第12号、安衛則第36条第9号)。
ちょうど3トンの機械はどちらですか?
技能講習の側です。施行令第20条第12号は「三トン以上」、安衛則第36条第9号は「三トン未満」と書いています。
技能講習を修了すれば3トン未満にも乗れますか?
同じ区分の機械なら乗れます。特別教育の科目について十分な知識と技能があると認められる人は、その科目を省略できます(安衛則第37条)。
ローラーは技能講習ですか?
ローラーは重さに関係なく特別教育です(安衛則第36条第10号)。別表第七第四号の締固め用機械は、施行令第20条第12号の対象に入っていません。